日韓通貨スワップ協定の大幅増額が、昨日(12日)韓国銀行によって発表された。報道による協定内容は以下の通りだ。
①協定期間は2009年4月30日まで。
②日本が用立てる通貨はドルではなく円。
③現行の金額は30億ドル相当の円でIMFが介入したさいはさらに100億ドル、計130億ドル相当の円を用立てるというものだった。今回、IMFの縛りのない30億ドル相当に170億ドル追加、計200億ドル相当の円に増額された。IMF介入時の100億ドルは据え置き。
中国の人民銀行と韓国銀行が新たに締結した中韓スワップ協定の内容も正式に発表された。報道による協定内容は以下の通りだ。
①協定期間は3年間有効。両国の合意によって延長できる。
②中国が用立てる通貨はドルではなく元。
③現行は40億ドル相当の人民元を用立てる内容だった。今回新たに260億ドル増額し、計300億ドル相当の人民元を用立てることができる。通常オペレーションで260億ドルまで、IMF介入で40億ドル追加、計300億ドル。
日本政府は、今後デフォルトする可能性がきわめて高い、言い換えると、踏み倒される可能性が濃厚な韓国に対し、なぜ200億ドルもの個別融資を行うのだという話が根本的にある。しかしこのエントリーではそのことをいったん棚に上げる。今回新たに結ばれた日中両国の協定内容とすでに締結済みの米韓通貨スワップ協定を比較してみた。
日韓、中韓のスワップ内容をそれぞれ3つのポイントでまとめてみたが、韓国にとっては日本より中国との協定のほうが圧倒的に使い勝手がいいはずだ。まず中国のほうが、協定期間が圧倒的に長い。日本は来年の4月30日という期日を契約期間に設定した。これはズバリ、米韓通貨スワップの契約期間と同じだ。来年の4月になると100%の確率で「契約を延長するニダ!」と必ず韓国はゴネる。日本はアメリカと共同歩調がとれるという点で4月30日という設定はうまかった。
韓国は日本に対し「ドルでスワップを行うニダ!」と相当しつこかったらしい。日本側が円で押し切ったところも良かった。日本は現在、極端な円高だ。昨日、当局による為替介入をにおわせる発言も行った。日韓通貨スワップの円を韓国銀行が市場でドルに両替を行えば、円安圧力がはたらく。しかも日本の円は4月30日に耳をそろえて韓国から返してもらう。韓国に恩を売って、しかも円安に誘導できるという点で、まさに一石二鳥の施策だ。
踏み倒されたら文字通り元も子もないが。
しかし現在の円高水準で日韓通貨スワップを発動させることは、韓国にとって相当リスキーな話だ。大幅な為替差損を生む可能性が高い。実際に使えるスワップ協定は米中とのものであって、日本とのスワップ協定は危険すぎるだろう。(円はただいま1ドル88円!)
韓国は、米国・日本・中国からそれぞれ300億ドル相当の通貨スワップを結ぶことに成功した。両替の必要がないという点で一番使い勝手がいいのは当然アメリカとのスワップだ。しかしアメリカとの契約は、契約期間が来年の4月30日までと短い。アメリカは韓国のインフレ圧力を抑制するための老婆心からか、あるいは絶対に契約期間を延長しないという強い意思表示のせいか、米韓スワップの担保(ウォン)を運用せず塩漬けにすると発表した。日本も運用益を稼ぐなどという色気を出さず、アメリカ同様受け取ったウォンを塩漬けにするべきだ。デンジャラスな期間延長に持ち込まれないために、是非必要な措置だ。「日本は運用益を出しているのだから、期間をもっと延長するニダ!」と必ず言ってくる。
3つのスワップ協定、為替差損(現在超円高)から韓国のメリットを考えると、米>中>日だろう。
日米中のスワップ金額は、それぞれ300億ドル相当で同額だ。しかし日本の100億ドル分はIMF介入後だ。中国も40億ドル分がIMF介入後だ。自由度の高さで優劣をつけると米(300億ドル)>中(260億ドル相当)>日本(200億ドル相当)となる。
契約期間という点では、米国と日本が09年4月30日まで、中国は3年間でしかも両国との合意によって契約延長が行われるという付帯条項までついている。日本はアメリカより遅くスワップを締結したにもかかわらず、契約期間は来年の4月30日でアメリカと同じだ。日本は一番ケチだ。(笑)契約期間という点で、韓国にとってのメリットは、中>>>米>日となる。
韓国の短期対外債務の約5割は中国系(中国・香港・シンガポール)だ。韓国にとって国家安全保障上、由々しき事態だ。日米中の協定内容を比べ、今回もっとも韓国にとってスィーティーなのは、やはり中国のスワップ協定だろう。契約期間の3年がやはり大きい。逆にもっとも最悪なのが日本のスワップ協定だ。契約期間が一番短く、しかも為替で大損をする可能性が高い。
中国は韓国を経済植民地化したいのだろう。もう明確に。短期対外債務しかり、今回の協定内容しかりだ。中国のスワップは韓国にとって「マタンゴ」だ。「マタンゴ」は1963年に公開された日本のホラー映画で、マタンゴというおいしいキノコを食べると、キノコ人間になってしまうという怖ろしい話だった。
米中に比べ、使い勝手の悪い協定を用意したという点で、日本政府の対応は素晴らしかった。
日韓・中韓通貨スワップ協定を新たに締結-外貨準備高430億ドル増加
2008年12月13日 07:41更新
日本銀行は12日、韓国に支援できる円貨の制限を現行30億ドルから200億ドルに拡大した。国際通貨基金(IMF)の緊急融資が行われる時のみ活用できるドル貨の供給限度100億ドルには変動がない。韓国政府は、現在円貨が国際基軸通貨として浮上し、有事の時にドル貨と差なく活用できるため、為替市場の安定効果を期待している。
一方、韓国中央銀行の韓国銀行と中国中央銀行の人民銀行は同日、既に締結された40億の通貨スワップ協定に追加して、新たに260億ドルの通貨スワップ協定を締結した。同協定により、両国の中央銀行は,800億人民元、38兆ウォン以内で通貨の交換が可能となった。同協定は3年間有効で、両国の合意により延長できる。
両国は各国のスワップ通貨をドルに転換する問題についても検討するという。
2009年4月に満了となる米韓通貨スワップ協定の300億ドルとIMF支援窓口から条件なしで借りられる220億ドルを合わせると、韓国が外貨準備高以外に活用できる外貨は430億ドル増加し、約1,120億ドルとなった。
韓国銀行は今まで外国為替市場の安定のため、円貨と人民元ではなくドル貨に交換ができるように協定内容を改善する努力をしてきたが、通貨スワップ協定は自国通貨の交換を基にするため、協定の改善は難しい可能性もある。
しかし、円貨や人民元だけを借りても、外国為替市場で売り、ドル貨を買って銀行に供給する方法で外貨流動性を支援できるため、ウォン-ドルの為替レート安定に役に立つとみられる。
朝鮮日報の記事から



by tororogohan
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